(笑)の多用は避けよう!手軽にできる文章上達術

文章術
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先日、ブログの運営を始めたという知人とお話しておりまして。

僭越ながら「(笑)はあまり多用しないほうがいいかも」とアドバイスさせていただきました。

たぶん編集者やライターにとっては常識的なことなんですが、あらためて考えると何故なのでしょうか。

そこで、いくつか理由を書き出してみました。

 

理由1:オフィシャルな場にそぐわない

そもそもブログは公式な文章なのかっていうと意見は分かれると思いますが。

もちろん日記みたいに、自己満足で楽しくやりたいという人は自由に書いたらよいと思います。

全然悪いことではないです。

でも、不特定多数の人に読まれることを想定していて、収益を求めるのであれば気にしたほうがよいかな。

当たり前ですが、内閣が公式発表で(笑)や「w」を使っていたら

「え、ふざけてんの?」と思いますよね。

というか、プライベートのメールでもやたら多用する人はいますが、ハッキリ言うと

アホに見える

ので、控えましょー。

関係ないけど、(オイ)とか自分で突っ込むのも寒いのでほどほどに。

 

理由2:読み手の想像力を奪っている

そこで笑うかどうかは読み手が決めることですよね。

それなのに、やたら文中で(笑)が使われていると、

はい、ココ笑うところですよー!!

って誘導されている気分になりませんか?

面白い文章は(笑)がなくても面白いし、面白くない文章は(笑)が入っていても面白くない。

 

最近音楽番組で観たんですが、作詞家は「悲しい、さみしい」とストレートに書くよりも「どうして空は青いの」とあえて疑問形にすることで、より切なさを演出するそうですよ。

「わかりやすい」は好まれるけど、「安直」は嫌われるってことですね。

 

理由3:表現力のなさが露呈している

(笑)もwも、基本的には単体ではなく、文章とセットで使いますよね。

では、どんなときに使用するでしょうか?

例えば……

・友達や恋人に、怒っていると思われたくない

・真面目に語った後の照れ隠し

・読者が付いてこられているかわからないので、親近感を演出

・ただのノリ

上記のような場合が多いのではないでしょうか。

インタビューライターの場合は、インタビューイのキャラクターとか現場の空気感を伝えるために使ったりしますね。

 

ここで、実例をひとつ。

以前、とある公務員たちと一緒に仕事したのですが、送ってきた原稿がまあ堅い。

いやいやいや、子どもが読む本なんですヨ。

公文書を思い浮かべていただければイメージピッタリなんですが、正直大人でも何書いてあるかわからなくないですか?

ですが、衝撃はこれだけに終わりません。

 

公務員:「内容が難しいので、子どもたちが少しでも親しみを持てるように、このゆるキャラを誌面上で使ってください」

私:「・・・・・」

 

そこじゃないー!

 

はい、何がマズイかというと、内容そのものは変えず、外部のもの(ここではイラスト)で誤魔化しにかかっているところですね。

イラストがどれだけ可愛かろうが、デザイナーがどれだけ頑張ろうが、文章が難解であれば、それ以上読んでもらえません。

メイクも服装もダサいのに、ブランド物のバッグ持っときゃ何とかなると思っている女と似てますね。

 

つまり、あまりにも(笑)が多い人は、

「私には表現力が欠けてますよー!」

と宣言していることに等しいのです。

何か足したくなったら、まずは内容を見直してみてください。

 

簡単に読みやすい文章が作れるテクニック

では、余計なものを使わずに「読みやすい」「親しみやすい」と思ってもらうためにはどうしたらよいのでしょう?

すぐに使える小ワザを集めてみました。

 

その1:本当に笑ってみる

思い切ってストレートに書いてしまったほうがよい気がします。

「てへへ」「うふふ。」みたいな感じですね。落ち込んだときは「とほほ」とか。

個人的には、普段のキャラクターが真面目な人ほどチャーミングに映るので、結構好きです。

ただし、やりすぎ厳禁!

 

その2:漢字を減らしてみる

ひらがなの分量が多ければ多いほど、やわらかいイメージになります。

複合動詞はどちらかをひらがなしたり(例:受け取る→受けとる)

熟語を使わずに動詞にしたり(例:援助→助ける、開始→始める)。

あまり多すぎたり、ひらがなが続いたりすると読みにくくなるので、バランスは重要です。

この辺は感覚だから難しいけど、漢字:ひらがな=4:6くらいのイメージでしょうか。

ちなみに、漢字をひらがなに直すことを編集用語で「ひらく」といいます!

堅苦しいな〜と感じる文章は、どんどんひらいてみてください。

 

その3:リズムをつける

読みやすい文章の基本ですね。例文を出します。

今日は天気がよかったので布団を干しました。買い物に行きました。今日は特売日でした。お買い得でうれしかったです。

「ました」「でした」と続いているので、単調な印象を与えます。

これを例えば、

今日は天気がよかったので布団を干しました。買い物に行きました。なんと今日は特売日お買い得でうれしかったです。

とすると、読みやすくなりますね。

 

その4:言い切りをしない

これ私結構使ってしまうのですが、「〇〇かも。」「とか。」ですね。

「です。」と断定するよりもやわらかい響きになるし、リズムをつける上でも効果的です。

 

細かく言うとまだまだありますが、とりあえず簡単にできるものを紹介しました。

 

まとめ

情報誌などのライティングの場合、むしろ個性を消すことが求められます。

読者が知りたいのは「情報」で、ライター個人の意見を述べる場ではないから。

一人ひとりがメディアで発信することが当たり前になったこの時代、少し事情は変わっているのかもしれません。

さまざまなウェブメディアが乱立するなか、いかに個のカラーを打ち出そうかと考えている人も多いでしょう。

でも、その人が見聞き・体験してきた情報を「どう解釈し」「どこを切り取り」「どう料理するのか」で十分個性を出すことは可能なので、余計なもので飾るのは二の次三の次、でよいのではないでしょうか。

 

子どものころから、文章を書くことって当たり前に行っていることなので、

ロジカルに説明しようとすると結構難しいですね。

でも、たいへんよい勉強になりました♪